ヒプノセラピー体験談

ヒプノセラピー体験談316号「いくつかの過去の癒しと統合」

名古屋の催眠療法士 紫紋です。

以前、セッションを受けてくださったクライアント様。
SNSで私を見つけてくださり、

当時のヒプノの投稿をシェアしてくださったので、
掲載の了解を得て紹介しますね。

※このセッションでは、いくつかの過去をたどり、
癒して統合するという手法で進めています。

このクライアント様は、セッション後
「外に出たとき いままでにない空気の清々しさ と、目がとても明るくなったのが印象的でした! 曇りが一掃されたような・・」と感じられたようです。

嬉しいなぁ💓

「セッションをきっかけに、絶大なる意識改革をはじめました。
そして今は、レイキヒーラーを目指して勉強中です。」

とのこと・・素晴らしいなぁ。こういうフィードバックは本当に嬉しいです。

読まれた方が、参考になれば幸いです✨

ヒプノセラピー体験談316号「いくつかの過去の癒しと統合」

※全てのセッション体験談は、クライアントとの同意の上で文章化しています。私の判断、表現、加筆などにより実際のセッションと異なる場合があります。ご意見、お問合せはコチラまで

《私はヒプノセラピーでどういうことを体験したか》

長い文なので苦手な方は素通りを。

(名古屋のとあるサロンで、私はリクライニングソファに身体を横たえている。
かすかなお香の香り、傍には女性のセラピストがいる。
彼女はいくつかの言葉と、ある方法で私を過去の記憶へと誘導させた。

催眠といっても、それはテレビで見るようなものではなく、意識は比較的はっきりしており、半夢半睡の一歩手前のような感じ。自分の記憶とイメージが、自分のすぐ目の前の、とても近くに感じられる。イメージと記憶とリアルな自分がとても近くにあるのだった)

以下はセッション中に私が目の中で見たものと、感じたことです。

 

*ここは畳の部屋です。

丸い蛍光灯が揺れていて、夜であることがわかります。私は頭を両手でおおいながら大泣きをしています。まだ3歳になる前の小さい私です。白い衿の黄色いワンピース。化繊の服の肌触り、畳のにおい。

母が怒りながら私をホウキで追いまくります。

「どうしてありがとうが言えないの!」

どうやら私が知り合いの家で、お菓子をいただいた時に、引っ込み思案だった私は、お礼の言葉を言うことが出来なかったので、母にひどく叱られているのです。
ホウキでどんどん掃いて追いたてます。

痛い、そしてとてもこわいです。

「人から何かしてもらったら何ていうの?言ってごらん!」

怒鳴り声が響きます。
私は「ごめんなさい」というのがやっとです。

早く、この怖い時間が過ぎて欲しい…。
いまの私が、小さい私を安全な場所に連れて行きます。小さい私は身を震わせています。

(大人の自分がその場に登場して記憶の書き換えをしました。脳は実際の出来事と、イメージとの区別がつきません。 嫌な記憶はより良いイメージに書き換えることができるのです。)

 

たどり着いた場所は、森の中でした。
森の中は木漏れ日が光って綺麗です。

空気は澄んでいて、あたたかくて気持ちがいい。
私たちは、木いちごを摘んで食べました。

桑の実を摘んで食べました。
小川を渡りました。池にいるカエルを見ました。

魚を覗き込みました。
草の上をコロコロ転がりました。

ケラケラ笑いながら転がりました。

小さい私はすっかり泣き止んで、さっきのこわかったことを忘れたようです。
小さい私と、いまの私は、この時間の中で一つになります。
私の胸の中から、魂がスッと入り込みます。

 

*ここは学校の教室です。小学校のようです。(次の場面に進みました)

みんなは机の上にランドセルを置いて、帰りの会が始まりました。
女の先生はとても意地悪そうな顔。私は小学校三年生。

先生はみんなに言います
「◯◯さんの今日出来なかったこと、ほかにもダメだったことはありませんか?」
私を嫌う男の子は、競って私の粗探しをします。

「給食当番に遅れてきました、反省してください」
誰だって遅れることはあるのに。

私は言わされます「ごめんなさい、これから気をつけます」
先生の嬉しそうな顔!とてもくやしい!

小さな声で「かわいそう」という女の子が何人かいます。
それを見た先生は「今なんて言った!」
みんな静かになります。

こんなことが毎日のように続くのです。ガサガサした空気の教室…。
いまの私は教室に入って怒りました(大人の自分がイメージの中で助けに来ました)

「いいかげんにやめなさい!いつまでこんなことやってるの?」
先生は驚いて黙ります。シーンと静まり返る教室。

ほっとする小学生の私。

「私は絵が描きたいの。誰にも何にも邪魔されないで絵が描きたい。先生も塗る色を決めてきたり、お母さんもくだらない空想の絵を描くんだったら、勉強したらどうなの?って言うの」と、つぶやきました。

じゃあ思いきり絵を描きましょう。
体育館の中、私たちは大きな紙にパステルで絵を描きます。

花がたくさんです。真ん中がピンクの、そのまわりをオレンジがかこむ花。蔓の茎がどんどん伸びます。

茎に沿って花も増えます。花の絵は壁にも天井にも描かれていきます。明るいサイケデリックな模様!

絵を見にたくさんの人が体育館にやってきました。

放送室から音楽が流されます。シンコペーションでしょうか、楽しい曲です。
もうしょげている小学生の私はいません。
パステルを持って誇らしげにしています。
そして私たちは一つになります。
魂がスッと入り込み、あたたかい気持ち。

 

*ここはマンションの一室。(次の場面に進みました)
キッチンのテーブルとイス、食器棚、ごはんの炊けるにおい、テレビの音。
普通の家庭の暮らしにも見えますが、しかし空気は荒れていて、身体にトゲが刺さるようにチクチクと痛い。

私は30歳。夫(むかし離婚した)は働かずに一日中愚痴をこぼしています。私が働いていますが、夫はその間、家事を手伝おうともしません。

「俺は小児麻痺に毛が生えたような能力しかないんだ。だから家のことなんてできないね」

言葉の暴力はひどく、死にたい気持ちです。
いますぐにでも別れたい。結婚する前はこんな人じゃなかったのに。

夫は言います
「離婚はしないぞ、最高裁まで行ってやる!今までの時間を返せ、慰謝料二千万払え!」

(実際に離婚裁判をしましたが、慰謝料は私に支払われました。それも夫の父親が立て替えて)

夫はふすまを殴って穴を開けたりして威嚇します。
言葉の暴力は外傷もありませんから、誰も私を理解してはくれないのです…。

いまの私と30の私は外国のホテルの窓辺にもたれています。海が見える部屋です。香港のようです。

ひっきりなしに緑のフェリーが行き来して、向こう側にはビルが建ち並びます。
しばらくは何も言わずに二人、窓辺にもたれて景色をボーッと眺めています。

30の私は白いコットンのとてもゆったりしたワンピースに着替えて、くつろいでいます。開けていた窓から突風が吹いてきました。

私たちは大きく息を吸い込み、フーッ!と大きく息を吐くことを始めました。何度も、何度も。

「今までのこと、吹き飛ばせ」

新鮮な空気を吸い込んで。大好きな国の活気ある空気を吸い込んで!
もう私を傷つける人はいないのだから。

セラピストは一つになることを促します。
小さい頃の私とは違い、30の私といまの私はなかなか一つになれません。
すべて済んだことです。進まなければ。

進まない私を励ます声が聞こえてきました。
それは亡くなった2番目の夫の魂でした。

「大丈夫やでー、行けるでー」
ズンッ!と30の私は入り込み、一つになりました。

 

*産まれてくる前の私・・(次の場面に進みました)

私自身この世の肉体をまだ持たない、一つの魂でした。
産まれてくる前、おなかに入る前の私のようです。

田舎の家の中、私は若い夫婦(私の両親になる人)と2歳前の男の子の暮らしを天井から見下ろしています。

男の子は機嫌悪く泣き、夫婦は口喧嘩が絶えないようです。

魂の私は
「かわいそう、ご主人はもっと優しい態度で接してあげないのかしら?」と思います。

夫婦の関係はギクシャクしていますが、ご主人は男の子が可愛いらしく、泣いているのをなだめたり笑いかけたりしています。
悲しそうな奥さん。男の子のこともあんまり可愛くないみたい。
ふと魂の私の中にこんなイメージが入ってきました。

「奥さんは女の子を欲しがっている。そうしたらいまよりは幸せになれると思ってる」と。

ご主人も子供は好きそうだし、何しろこの奥さんがかわいそう。何とかしてあげたいと、魂の私はこの人たちのところに産まれようと決めたのです。

魂の私は魂の国の人たちに別れを告げて、不安定な奥さん(私の母です)のおなかに入るのでした。そしていまの私はいます。50年が過ぎました。

私は、産科医である池上明先生の「かみさまとのやくそく」で、子どもたちが語る胎内記憶と重なる感じがしました。

そうしてほかにもいくつかの記憶とイメージ、癒し、統合を繰り返し、記憶に現れたすべての私といまの私が一つになるという作業を続けました

 

〜〜〜〜
セッション中には、当時のにおい、手触り、音、蛍光灯のキーンというわずかな音まで聞こえ、雪の冷たさを気持ちよいと感じたのもハッキリ覚えています。

最後の魂の私のことですが、魂の時代に私は何をしていたか、
セラピーの帰りの電車の中でハッキリしたイメージが頭の中に現れました。

(催眠の後でも、潜在意識と軽く繋がった状態になることや、記憶や感覚につながりやすくなるので、ふとした時にビジョンや記憶や、ひらめくこともあります)

 

私はこの世に生まれようとする直前まで、
幼くしてさまざまな事情で死んで魂になった子どもたちと、まりを蹴って遊んでいました。

オーガンジーの羽衣はヒラヒラ揺れて、あたりは天花粉のにおいがしていました。
子どもたちとの遊びの途中で、ふと一組の夫婦の姿を目にして、放っておけなくなったのです。

これで私の3時間の旅の話(ヒプノセラピー)は終わりです。

過去の私はじゅうぶんに勤めました。

お疲れさまでした。
私は何も恐れることなくいまの私のいまの生活を送ります。

Life is very short(人生はまったく短い)・ビートルズ

〜〜〜〜〜〜

 

辛い場面、優しい場面、楽しい場面、情景がありありと浮かび
その全てがクライアント様の魂が持つ、深い慈愛によって昇華されて
クライアント様を豊かに包んでいるようでした。

どうかあなたらしい人生を歩まれますように💓

ありがとうございました。

 


拙著「生きづらさを解消するイメージセラピーCDブック」が
2刷になりました。ありがとうございます!

 

 

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シモン・ヒプノセラピー
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